病気になるしくみ

胃の粘膜傷害は、基本的に胃酸などの攻撃因子と、胃の粘膜を保護する防御因子のバランスの乱れによるものと考えられます。
このバランスを乱す原因として、薬剤やストレスがあります。
本来治療を目的とした薬剤が、副次的に粘膜を傷害することがあるからです。
解熱鎮痛消炎薬(非ステロイド系抗炎症薬)が直接的に胃の粘膜を傷害することはよく知られています(アスピリンによる胃炎、胃潰瘍など)。
また、これらの薬剤は胃の粘膜を保護する、防御因子を減少させる働きもあります。
過度なストレスは胃酸の分泌が亢進し、酸化反応を引き起こすフリーラジカル(活性酸素など)を発生させ、胃の粘膜を傷害することになります。
このようにして胃の粘膜防御因子が減弱し、さまざま攻撃を受けることにより、胃の粘膜が炎症を起こしやすくなります。
さらに、炎症により胃や十二指腸の粘膜が弱くなると、胃酸の攻撃を受けやすくなり胃炎や胃・十二指腸潰瘍になります。
こうした胃粘膜刺激の繰り返しにより胃がんになる場合もあります。

ピロリ菌を見つける検査法

内視鏡を使わない方法

ピロリ菌を見つける検査には大きく分けて内視鏡を使わない方法と、内視鏡を使う方法があります。内視鏡を使わない検査方法は、何より内視鏡検査を受けずに済むという大きなメリットがあります。

1)尿素呼気試験法

診断薬を服用し、服用前後の呼気を集めて診断します。
最も精度の高い診断法です。
簡単に行える方法で、感染診断前と除菌療法後4週以降の除菌判定検査に推奨されています。

2)抗体測定

ヒトはピロリ菌に感染すると、抵抗力として菌に対する抗体をつくります。血液中や尿中などに存在するこの抗体の有無を調べる方法です。
血液や尿などを用いて、その抗体を測定する方法です。

3)糞便中抗原測定

糞便中のピロリ菌の抗原の有無を調べる方法です。

内視鏡を使う方法

内視鏡検査では、胃炎や潰瘍などの病気があるかどうかを直接観察して調べますが、それと同時に、胃粘膜を少し採取しそれを使って検査する方法です。

1)培養法

胃の粘膜を採取してすりつぶし、それをピロリ菌の発育環境下で5〜7日培養して判定します。

2)迅速ウレアーゼ試験

ピロリ菌が持っているウレアーゼという、尿素を分解する酵素の活性を利用して調べる方法です。
採取した粘膜を特殊な反応液に添加し、反応液の色の変化でピロリ菌の有無を判定します。

3)組織鏡検法

胃の粘膜の組織標本に特殊な染色をしてピロリ菌を顕微鏡で探す組織診断方法です。